Home Grown

黄昏の向こうに
灯る灯をたどれば
握った手のぬくもり
いまでも 残るあの町の匂い

鉄を叩く 工場の音
まるで子守歌のように
いつもそこで見てた背中
どんなときも 守られてた

ふりむけば遠くて
目を伏せれば近くて
見上げた空 涙は
心を抱きしめているのだろう

駄菓子屋を 駆けだす
子供の声 追いかけ
泥だらけのシャツには
消えない 風の勲章がある

宝物を埋めた場所は
雲の地図に標してた
次の道を 迷うたびに
導かれる 夏の光

ふりかえる昨日も
続いてゆく明日も
いまを生きる強さを
心に教えてくれるのだろう

時が変えてしまうものを
知り過ぎてゆくとしても
前を向いて 歩くために
思いだせる自分がある

黄昏の向こうに
灯る灯をたどれば
握った手のぬくもり
誰にも 残るあの町の匂い
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