恋は夢の花

夢に咲いて やがてこぼれる
愛はきっと 一夜限りの花

朽ちた船にのって 河をわたって
向こうの岸で待つひとへ
わたし 手をふって
櫂をたぐって
夢の中へと 漕ぎだしてゆくから
待っていてね

月を待って 知る人もなく
恋はそっと いのちを燃やす花

朽ちた船にのって 河をわたって
彼の岸へとたどり着けば
あなた ただ笑って
この手をとって
夜の中へと 濡れた髪を抱いて
連れていってね

鳥は何処へゆく 河を渡って
血の色した月の下で
ふたり 手をとって
夜に沈んで
愛の中へと 漕ぎ出してゆくから
探さないでね
×