月の宿

月を映した 湯舟に浸り
洗い流そか 未練の涙
肩に舞い散る 花びらみたい
燃えて尽きれば よかったわ
愛し足りない 悔しさよ
しんしん 深山の 月の宿

風の音にも ふと振り返り
窓にあなたの 面影さがす
おんな心の 弱さでしょうか
夜の寒さに すすきさえ
泣いているよな 信濃路の
しんしん 更けゆく 月の宿

別れようかと 言われる前に
つらい旅立ち 選んだ私
二度とあなたに 帰れはしない
すがる明日は 来るかしら
お酒飲むほど この胸に
しんしん 沁みます 月の宿
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