花彩夢彩

泣くも笑うも お芝居ならば
幕がおりたら それでチョン
切るに切れない 血のつながりと
むすめ手妻の 水芸は
先が見えない 花曇り

馴れた殺陣(たて)でも 時雨の夜は
刀、捌(さば)きも しめりがち
恋と涙は 上手(かみて)と下手(しもて)
女ごころの 花道に
揺れて切ない こぼれ紅

身すぎ世すぎの 役者の身でも
夢はお江戸の 晴れ舞台
ここがー生 一度の見世場
命、張子の 七変化
派手に十八番(おはこ)の 見栄を切る
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