お夏清十郎

花の絵日傘 くるりと廻し
歌を唄えば 散るさくら
幼馴染の 清十郎様に
寄せた情けが エー恋となる

浮世絵すがた 元禄模様
人も見とれる 後影
向う通るは 清十郎様か
笠が似ている エー菅の笠

水に絵のよな 灯影を映し
揺れてながれる 月夜舟
漕いで下され 清十郎様よ
恋の千鳥も エー啼いて呼ぶ
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