羽越本線

冬のカモメが 霙(みぞれ)にぬれて
一駅過ぎても ついてくる
どこか別れた おまえのようで
途中下車した みなと町
二つの恋に 揺れまどう
おんなの涙が つらいから
俺は黙って 旅にでる
潮風つめたい 羽越本線日本海

返せなかった 合鍵ひとつ
波間に捨てたら あきらめる
こころ変わりを 恨んでみても
胸の痛みが 増すばかり
明日は雪に なるだろか
海鳴り淋しい みなと宿
おまえ今頃 どうしてる
瞼の面影 俺を今夜も泣かせるよ

心の傷は 重いけど
おまえとあいつの 幸せを
俺は祈って 去ってゆく
二度とは戻れぬ 羽越本線日本海
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