しとやかな獣

光に焼かれた君の羽
飛ぼうとして堕ちたんだ
アスファルト 舗道に捨てられた
子猫のあの死骸を

見てたら涙がこぼれて
何故だか似ている気がして
美しい、しとやかな獣よ
貴方は汚れたままでいい

うたかた あえぎ声 注射針
行き着く果てには何も
死ぬまでギリギリと分かっていた
生まれた事に意味はないから

明日も生きれるよ
腐ったアジサイの赤の色
美しい、しとやかな獣よ
貴方は空っぽのままでいい

光は、光は此処には射さないさ
裸足で、裸足のままでいい
裸足で

光に焼かれた彼の羽
何故か悲しくも無い
アスファルト 舗道に捨てられた
子猫のあの死骸を

光は、光は此処には降らないさ
裸足で、裸足のままでいい
裸足で歩きたいさ
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