浮気なルナ

ルージュを変えるように 相手を替えてゆく
あたしの気持ちなど 誰も知らない
たそがれの街角 誘いを待ちきれず
男たち優しげに 声をかけてくる

行きずりの恋を くり返すだけならば
傷つかないで済むわ 二度とあの日のように だけど今も
彼のいない部屋と冷たい朝が 何よりも怖くて肩を震わす
あたしは哀しいルナ

本気で愛していた たったひとりの人に
思いきりふられた 春が遠くなるわ
尽くす女からは 足を洗ったのに
なぜかまた強気なタイプを 選んでる

先にさよならを 告げられるその前に
うまく別れるコツを 身につけてしまったの いつのまにか
呼び止めた空車の シートにもたれ
夢うつつのままで 明日迎える
あたしは浮気なルナ

寝てるトラウマを 起こさないでおいてね
涙がこぼれ出すと 止まらなくなるクセがあるの いつも
忘れられぬ影を振り切るために おしゃれに着飾って
今日もさまよえば
抱きしめてくれる人ぐらいいるけど
すすり泣くハートを隠して生きる
あたしは寂しいルナ
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