最後の頁

慣れない煙草にむせたと
涙を胡麻化し乍ら
ちゃんとお別れが言えるなんて
君は大人になったね

不思議なもんだね二人
登り坂はゆっくりで
下りる速さときたらまるで
ジェット・コースターみたいだ

君が「サヨナラ」とマッチの軸で
テーブルに書いたらくがき
僕がはじから火をともせば
ホラ「サヨナラ」が燃えてきれいだ

前から判ってた事だと
君はそんな振りをして
冷静に過ごそうとしてる
最後の思いやり

不思議なもんだね二人
もう何年か過ぎたら
全く違うレールをきっと
走っているのだろうね

もしも僕達のこのあらすじが
鉛筆書きだったなら
もう一度位ならおそらく
ホラ書き直せたかも知れない

君が「サヨナラ」とマッチの軸で
テーブルに書いたらくがき
僕がはじから火をともせば
ホラ「サヨナラ」が燃えてきれいだ
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