愛の行方(ゆくえ)

バスが走り出す時の
砂ぼこりの向こうには
見わたす限りはるかに続くひまわりの花

ガラス越しのさよならに
手を振るあなたの姿
だんだん遠のいていく過去の時間の中へ

青春の光と
共に消える愛の行方

陽炎の命の
はかなさゆえに

胸の奥に 痛みのまま
鮮やかに残る

いつも見なれた景色が
違って見える気がして
ゆっくり顔を上げれば 膝に涙が落ちる

青春の光に
ふち取られた愛の行方

たまゆらの音色(ねいろ)の
やさしさゆえに

愛し合った 記憶だけが
いつまでも残る
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