北斗

石狩りに凍る北斗よ
我が胸を射して照らせよ
こみあげる寂しさに 涙こらえて
冬枯れの 旅の寒さに

風雪に晒(さら)す朽ち船
鰊(にしん)追う夢は昔か
幼な子にどこか似た 風の泣き声
故郷に 遠くはぐれて

シベリアに眠る父人(ちちびと)
かすかなる影を慕いて
叱られる生きざまを 肩に背負えば
熱き酒 酔うに任せて

春遠き雪の大地に
草花は誰を待つのか
目を閉じて この想い灯す走馬燈
愛おしき人の面影
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