木葉天狗

流れ流れて擦れ違う
旅人達を 背負いて
何は無くとも 銭稼ぎ
白狼は 辛いよ

彼の山の 爺さまが
赤ん坊 返せと 怒鳴る
魂消たな 滅相もねぇ
其れは 鳥の 替業

朝から 晩まで 幾
さぼる 暇も無し

今日も今日とて 齷齪と
薯蕷集め 暮れる
京の鞍馬の 大天狗
焦がるも 遥かよ

彼の村の 少女は
木っ端 去ねと 囃す
其れは無いよ 無体な
割りを喰うのは 嫌じゃ

抜かれて 取られて 幾
天狗 丸儲け

巻かれて 敷かれて 幾
明日は 何方だろう
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