untitled

乾いた風に望み乗せて
最後の花は落ちる
巡りくる季節を迎えても
忘れ得ぬ悲しみがある

やさしい面影に後ろ髪引かれ
歩き出せずに岸辺に佇む

ただ一つの叶わぬ願いよ
澱む街を分ける川を下って
何処までも遠く流れてゆけ
安らぎが時を満たす日まで

幾つかの言葉を残して
涙は砂に還る
深く暗い闇が訪れても
眠らない思いがある

雨の名残で文字を滲ませた
行く宛てのない誰かの走り書き

彼方からの雪解けの川よ
月に照らされた夜を偲んで
まだ見ぬ明日に流れてゆけ
またここに鳥が帰ってくる日まで

たえまなく聞こえてるせせらぎが
静かな祈りに変わってゆく

ただ一つの叶わぬ願いよ
澱む街を分ける川を下って
何処までも遠く流れてゆけ
安らぎが時を満たす日まで
彼方からの雪解けの川よ
月に照らされた夜を偲んで
まだ見ぬ明日に流れてゆけ
またここに鳥が帰ってくる日まで
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