古都の雪

麗らかな琵琶湖(うみ)に 木枯らしが吹き荒れて
涙もしぐれ 霙(みぞれ)に変わるの
心の区切りが つかないままに
行きつつ戻りつ ひとり ひとり
ああ 嵯峨野路へ…
雪が降る 雪が降る 白い雪が
あの人を あの人を 呼ぶように
雪が降る 雪が降る 白い雪が
はらはら はらはらと 恋しさに泣く

黄昏の宇治川(かわ)に 想い出を流しても
あなたの面影(かげ)が 水面に重なる
二度とは帰らぬ 恋だと知っても
乱れる心が 髪が 指が
ああ 凍りつく…
雪が降る 雪が降る 白い雪が
悲しみを 悲しみを 積もらせて
雪が降る 雪が降る 白い雪が
はらはら はらはらと 切なさに泣く

雪が降る 雪が降る 白い雪が
あの人を あの人を 呼ぶように
雪が降る 雪が降る 白い雪が
はらはら はらはらと 哀しさに泣く
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