花一輪

風が吹いて すぐに 変わりゆく季節は
色もにおいも 奪ってくのに ひとつだけ消せない

別に なんでもない いつでも キミは言うけれど
頑張るたびに 見てる僕の方が こんなにも 胸がきしむ

春を待つ花のように 雪がとけるまで
心細く 泣くのならば
僕だけは そばにいよう

決して 振り向かないものを待つ気持ちは
痛いくらいに 僕もわかるよ 背中しか見えない

うまく笑えている 上手に嘘つけてるかな
行くか戻るか 迷い抜いて やっと この距離を選んだから

夜の空 月も 星も 姿を消して
何もないと 嘆くときも 離れたりはしないよ
キミは もう ひとりじゃない
果てのない想い
影のように 見守ってる 気付きもしなくたって

街灯が点りだして 華やいだ人の波に
術もなく飲まれるように はぐれてしまわないで

春を待つ花のように 雪がとけるまで
小さくても ただ無心に 身を尽くして立ってる
僕は いま ひとりじゃない
キミを好きだから
実をつけない花であっても キミだけの為に咲こう
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