ナイトトレイン

あてもなく歩いてたんだ 狂った街を出てから
どのくらい経ったのだろう どこかにいる違う自分に会いたい

密やかな旅立ちだった 別れを告げる人もない
俺がいない事で何も 変わりはしない世界なんだし

道は途切れ 森を川を越えて
その先に見つけたものは朽ちたステーション

深夜の貨物列車は錆び付いた車輪を抱え
うずくまった格好して 闇の先を睨む
荷台に飛び乗っていた 遠くに連れてってくれよ
鋭い警笛を鳴らし

お前なら知ってるだろ 地の果てはどんなもんだった?
星に手が届く場所も 虹がずっと消えない場所も

夜が明けるまでは少し眠ろう
それまで夢の続きを話そうか

深夜の貨物列車が重い体を揺すって
静かに走り始めた 鼓動がゆりかご
新しい景色を見たら すぐ叩き起こしてくれよ
ずっとずっと先だろうけど
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