地平線の向こう

小さな窓の向こう そっと手を振る人
白いカーテン越しに立って 僕を見送るから
昨日をかたどる影 もう 責めはしないさ
旅立ちの日に合わせるように 咲いたクレマチスも

先を急いでいる渡り鳥のあとを追いかけて
空を駆けていこう 滑走路は 生まれた街

地平線の向こうにある もうひとつの太陽の下で
せいいっぱい生きてゆこう いつか君を迎える日まで

夕焼け 一番星 ふと見上げながら
胸に残した覚え書きを 少し読み返した
心をふちどる風 もう 待てはしないさ
明日の朝 僕を乗せて行く 飛行機の翼も

迫る雲の渦に 飲み込まれて 突き抜けた時に
空から見下ろした 模型のような 見知らぬ街

地平線の向こうにいる 君が僕を呼んでいるのなら
ありったけの力こめて すべての窓を開けてごらん

地平線の向こうにある もうひとつの太陽の下で
せいいっぱい 生きているよ いつか君を迎えに行こう

地平線の向こうにいる 君のもとへ吹く風になろう
ありったけの力こめて すべての窓を開けてごらん
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