黒い鷲

爪のない白い鷲が 大空をさまよう
小さな鳥や獣達は 蒼ざめて逃げまどう
翼拡げて白い鷲はうたう
広いこの空の果てまで 俺は見えると

飛びながら考える 俺は自由なのか
太陽にとどくほど 高く飛べるだろうか
高くもっと高く体焦がすほどに
行けば目の前に迫る赤い火の玉

気がつけば青い海 黒い翼の鳥
飛びたてる力もなく 波に身をまかせて
揺れるそっと揺れる体溶けるほどに
何故かくやしくはなかった黒い翼でも

爪のない白い鷲が 大空をさまよう
金色の瞳には何も見えないけど
翼拡げて黒い鷲はうたう
俺は飛べなくなるまで夢はすてない
爪のない黒い鷲が 大空をさまよう
金色の瞳には何も見えないけど
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