いつのまに…

あの日はみんなといた
春の教室
膨らむカーテンから
桜がひらり

目を閉じると
遠い記憶が
風に運ばれて
胸に舞い落ちる

いつのまに
日が暮れて
歳月(とき)は過ぎ去り
故郷を離れて
私は空を見てる

あれから何十回
桜見ただろう
葉桜の美しさに
今は気づいた

咲き乱れた
花の名残りよ
季節の背中に
何を想うのか?

いつのまに
折り返す
人生半ば
掌にひとひら
あの日の忘れ形見

いつのまに いつのまに
歳月(とき)は過ぎ去り
いつのまに いつのまに
人生半ば
思い出ははらはらと
まるで桜のように…
まるで桜のように…
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