カナリアは鳴く

私の見た西の空は赤い。
ただひたすら雲が浮かんだ。

「何処か遠くの方へ行こうか」

くたびれた家具に囲まれた
美しいカナリアは鳴く。

私の音は響いているの?

「貴方の声、壊れた胸に
何を感じればよかったのよ。」
×