水曜日、もえないゴミと私

水曜の朝 左手に鞄
右手には大きな不燃ゴミ
ちょっと歩きにくいまま
エレベーターに乗り込む

ゴミはいつもあなたが捨てに
行ってくれてたんだった
そういえば私一回も
捨てたことがなかった

どこにあるかわからない
目的地はゴミ置き場
不燃ゴミを握りしめ
小さい旅が始まる

エレベーターの扉が開いて
着いたマンションの入り口
目の前見えた郵便ポストを
開いてみる

めんどくさがりの私の後ろで
「だからさ ちゃんと見ろよ」って
いつもこのポストを開けていた
あなたを思い出した

あなたがここにいないから
チラシや封筒たまってるよ
早く取りに来てくれなきゃ
だめだよ ポストを閉めた

やっと見つけたゴミ置き場
なにやら貼紙がある
今日は水曜日
可燃ゴミの日だった

あなたに甘えていた自分
これから少しずつ全部
実感していくのだろう
水曜日は可燃ゴミの日
あなたの存在を強く思い知った日
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