鬼を憐れむ謳

饐えた 臭いが 漂い来る 闇の中
響く 跫 迫る気配 震えて

光は今に音を立てて 崩れ落ちる
力を持たぬこの私は黄泉路を逝く

支配者はこの体に燃え滾る怒り植付け
貴方に捧げましょう意味の無い声を貴方に

舌を 這わせて 荒く吼えて 気が触れ

形は今に腔を裂いて 舞乱れる
力を持たぬこの私は黄泉路を逝く

支配者はこの体に燃え滾る怒り植付け
貴方に捧げましょう意味の無い聲を貴方に

揺らめく時さえ我身の哀れみに委ねられて逝くのか

支配者はこの体を絶え間なく甚振り続けて
貴方に貴方に意味の無い聲を貴方に
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