さすらい情話

おまえ十九の 花咲かせ
俺に抱かれた 二年前
あれは南の 港町
たしか時雨の 秋の頃
俺が最初の 男だと
熱い眼をして ついた嘘
話す言葉の 端々に
にじむ十九の ふしあわせ
月日流れて 時うつり
俺も流れて 北の町
どこかやつれた もの腰の
おまえ見つけた 酒場町
二年歩いた 足跡を
笑い話で ごまかして
白みはじめた 夜明け頃
肩を寄せ合う 旅の宿
軽い寝息を たてながら
夢で泣いてる 腕の中
旅の終わりは いつになる
流れ転がる 花ふたつ
流れ転がる 花ふたつ
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