月華

長い黒髪は 過ぎ行く時の果てに
月夜に映りし影の如く...

夢か現(うつつ)か寝てか覚めてか
置き去りにされし この恋心

人知れず貴方を思ふ
嗚呼 この愛しきを
愚かだとは知りながら
積りゆくばかり
儚く散る華...

嘆きはいつでも今日の今宵までも
流れし浮雲 風の如く...

待てど暮らせど冷たい雨も
止むことを忘れし 色も変わらじ

包めりしこの秘めごとは
この身引き裂かれり
他に代わりし者は無く
暁も知らず...

人知れず貴方を思ふ
嗚呼 この愛しきを
愚かだとは知りながら
積りゆくばかり
儚く散る華...
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