この白い雪と

静かな夜 雪が舞う
忍び込んだ 誰もいない教室へと
君と二人

見回りの光 息をひそめ
いつの間にか繋いでいた手 かすかな明かりの中
目と目があった

あの時気持ちを伝えてたら なんて今でも時々思う
でも思い出がこんなに きれいなまま 残っているなら
言わなくてよかったのかも しれないなんて
自分に言い聞かせてる

君と離れ 時は過ぎ
今年もまた 景色の違うこの街が
白く染まる

凍えそうな夜 白い息
聞こえた気がした 君の声
振り返ってもそこに 君はいない

この白い雪とこの想いは 今夜この街に降り積もって
もう何度こんなふうに 僕は君を 思い出すのだろう
もしも今君と出会えていたら 何かが変わっていたのだろうか

踏み出すことが 恐かったんだよ
君がそばにいてくれたら それでよかったんだ

この白い雪もこの想いも やがてすべて溶けて消えるだろう
もう何度繰り返せば 僕は君を 忘れられるだろう
やまない雪は街に降り積もっていく
僕から君が消えない
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