夏嵐の夜

ぎこちない空気遮るように 降り出した強い雨
左の手首 不意に掴まれた
走り出す 息もつけないまま

混乱気味な街を眺めながら 閉じ込められて ふたり屋根の下
透けてる背中 胸の鼓動バレないように

このまま何処か逃げてしまおう 夏嵐の夜にまぎれて
今なら遥かどこへでも行けそうだから 誰にも内緒で

時計の針は巻き戻ってく 素知らぬ顔をして
瞬き出したネオンの隅で 動けないままの二人がいた

取り繕う言葉ついに途切れて
雨音に重なる想い 零れ落ちそう
胸の鼓動気付いてほしい

このまま何処か逃げてしまおう 夏嵐の夜にまぎれて
冷たい指と熱い身体
闇の中で 何を期待してるんだろう

歯車が狂い出したら 戻す術など知らない
交わらない視線が見てる未来は

きっと同じと信じたい 嘘でいいから…

このまま何処か逃げてしまおう 夏嵐の夜にまぎれて
今なら遥かどこへでも行けそうだから
二人しか知らない場所へ

このまま何処かさらってくれてもいいんだよ 夏嵐の夜にまぎれて
強くこの手を引いてくれたら どこまでも飛んで行ける気がしたのに

ねえ 君も同じ気持ちでいるの?
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