おんなの時雨

港の灯りが 波間に 揺れている
遠くで汽笛が しょんぼりと 夢を通せんぼ
おまえが命だと 言ったじゃないの
やさしくこの肩を 抱きしめてくれた人…
どこへ行ったの 雨ン中
寒いよ 寒いよ おんなが寒い

悲しい噂が 今夜も泣かすのさ
昔の誰かと あのひとは よりを戻したと
夜更けに恋心 ぐずりだすから
火の酒あびるほど 酔いしれて眠りたい…
すがりつきたい 胸がない
つらいよ つらいよ おんながつらい

連絡船なら 夜明けに 戻るけど
一生待っても 帰らない そんな男(ひと)もいる
涙も凍りつく 浮桟橋で
きりりと口紅(べに)をひき みれん町あとにして…
生きてゆくのよ もう一度
さよなら さよなら おんなの時雨(しぐれ)
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