らせん階段

この世の中を何もなく 晴れた日をめざし
調子よく風に任せて 渡っていく奴もいる
つまずいては起ち上がり よろめきながら生きている
そうさほとんどの奴が ただ落ちていくだけ
人生なんてそんな風に 悪い旅じゃないはず
めぐりめぐる人生は 曲がりくねった階段のように

都会という名のガラスのように きらめく街
狭き檻のその中で うごめく人たち
話すことなく僕はしゃべり 聞くことなく耳を傾け
見えない明日を手さぐりで かけ登っていく
人生なんてそんな風に 悪い旅じゃないはず
めぐりめぐる人生は 曲がりくねった階段のように

暗く流れたルージュのような 摩天楼の下
愛する喜びも憎しみも 痛みとひきかえ
傷つけることだけを ただ覚えた僕は
毎日を指おり数え どこへ行くんだろう
人生なんてそんな風に 悪い旅じゃないはず
めぐりめぐる人生は 曲がりくねった階段のように

あたたかい人の心も 触れてはみたさ
小さな命よせた恋人も そこにはいたさ
だけども何もかも捨ててきてしまった
ただ引き金の指のように 体ひきつらせている
人生なんてそんな風に 悪い旅じゃないはず
めぐりめぐる人生は 曲がりくねった階段のように
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