白夜

それは他愛もない ひとときなのかもしれない
わたしのくちびる ささやく詩も

だけど息をする
ちゃんと息をする

美しいことだけが 明らかなものだけが
世界の何処かで震えている
きみを包むようにと

長い歴史では ひとつぶの砂にすぎない
形あるものは 朽ち果てるけれど

「キョウ コウシテ ココニイルヨ」
他には替えられない意味があるから

だから息をしよう
ちゃんと息をしよう

奪いあう虚しさが 借りものの感覚が
小さな体で叫んでいる
きみを迷わせないようにと

真夜中の太陽が
まっすぐに手をのばす
きみを見てる

許しあえる明日を やわらかな約束を
美しいことだけを 明らかなものだけを
世界の何処かで震えている
きみにあげたい…
×