汐風(かぜ)の駅

乗り継ぎ駅に 降り立てば
かすかに聞こえる 波の音
海峡越えても 逃(のが)れられない
面影なぜに ついて来る
ひとりで生きると 決めたのに
あなたに逢いたい あぁ 汐凪(かぜ)の駅

どんなに強く 結んでも
いつしか解(ほど)ける 赤い糸
唇ふるわせ 背中で泣いて
別れの言葉 聞いた夜
呼ばれた気がして 振り向けば
涙がこぼれる あぁ 汐凪(かぜ)の駅

線路づたいに 戻ったら
むかしのあなたに 逢えますか
汽車待つホームに 咲く浜茄子(はまなす)が
見送るだけの 淋(さみ)しさよ
鞄(かばん)を持つ手の 重たさに
心が震える あぁ 汐凪(かぜ)の駅
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