おもいで橋

夜の川面に ぽつり あおい月
星が降るよな おもいで橋を
わたれば あなたに 逢えるでしょうか
いまさら恋路に 迷うなと
風が笑うの 叱るのよ
袖(そで)をだきしめ また涙 また涙

胸も こころも そして 黒髪も
艶(つや)のある娘(こ)に なりきれなくて
あの夜 泣き泣き わかれた私
あなたが名づけた 橋のうえ
熱いみれんに 身を焦(こが)す
いまも死ぬほど すきなのよ すきなのよ

帯をほどいて そっと 投げるから
たぐり寄せてね おもいで橋で
ひとつになりたい ふたりの命
春から夏への 岸辺には
もつれあいあい とぶ蛍
あなた ください しあわせを しあわせを
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