忘れられるものならば

遠く遠く遠く遠く
続く旅の 明け暮れに
いつかいつか忘れかけた
旅に出た わけさえも

風が窓を叩く夜は
眠ることを妨げる
追いかけても追いかけても
とどかなかった 鳥の名が

忘れられるものならば
もう旅になど出ない
忘れられるものならば
もう古い夢など見ない

遠く遠く遠く遠く
夢はいつか遠のいて
あきらめても あきらめても
差し出す腕が 戻せない

眠り込んで しまうために
あおる酒も 空になり
酔いきれない 胸を抱いて
疲れた靴を履きなおす

忘れられるものならば
もう旅になど出ない
忘れられるものならば
もう古い夢など見ない
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