出稼ぎ行進曲

雪にうまった家を出て
こんなとこまで来たけれど
花の都に花はなし
ただ人がいるばかりとくら

三畳一間の部屋借りて
朝から晩まで働いて
銭をこさえて送るのも
全ては家族のためよ

右の肩には砂袋
左の肩にはつるはしを
背中に背負った嫁子供
出稼ぎ人夫も楽じゃない

指折り数えて暮らしちゃいるが
春まで帰れない

飯場を流れて落ち着いた
昼か夜かもしれぬ場所
モグラと並んで穴を掘る
おてんとサンどこいった

若いもんには出来やしない
出稼ぎ人夫にゃ夢がある
今か今かと待ちわびる
土産を抱えて帰る日を

指折り数えて暮らしちゃいるが
春まで帰れない
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