終わりのない夏

澄んだ青空と 砕ける波の音が
いつも 身体から 離れない
雨の降る夜も 冷たい風の吹く朝も
心の中には 夏があった

コンクリートとアスファルトの街には
湿った季節しか来ないけれど
人混みの波に じっと耳を澄ませば
遠くで 海鳴りも聞こえる

終わりのない夏が 欲しいだけさ
他には何も いらない
湧き上がる 白い雲と 青い空が
俺の すべてだから

ひとつまたひとつ 夢を捨てて生きてゆく
誰でもおとなに なるために
だけど胸のなかで 夏の日に手を振る俺は
いつまでも 小さな子供のままさ

終わりのない夏が 欲しいだけさ
他には何も いらない
子供の頃に描いた 真夏の風景画
ずっと忘れたくないだけ
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