ラブコメディ

樫の実がさわぐ季節は 少しでも 寄り添って
色褪せた街並みの中を いつまでも歩いた
僕たちは単純だから たくらみなど知らない
いたずらな秋風をよける 秘策を練っておくよ

渡り鳥の言葉も 猪に乗る少年も 全ては儚く
喜びに満ちた日々を思わせる

二人を時が撫ぜてゆく 抱き上げてふざけてあげるよ
今年も君に伝えなきゃ とりあえず今は離さないで

寒がりで虚弱な僕は もう手袋をはめた
これが君に笑われることも 僕は分かっているよ

夜が長く続けば 何か変わってしまう?
君には見せないさ 悲しみの映画も怖い夢も

ねえ このまま時が流れても 二人してふざけていたいよ
そしたら君に伝えなきゃ いつまでも僕を離さないで

遠くなる街路樹は幻
二人はただの子ども 夢を抜けて 恋に落ちる

二人を時が撫ぜてゆく 抱き上げてふざけてあげるよ
今年も君に伝えなきゃ とりあえず今は離さないで
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