蒼い時代

蒼い時代のことやから忘れてやってくださいと
あなたの親に謝られても 何のことかわからないわ
蒼い時代のただなかで私たちは互いに
過去も未来もないことにして固く抱きあったね
正しくても間違いでもかまわなかった
あなたといることだけしか思わなかった
蒼い時代のことやから忘れてやってくださいと
あなたの親が頭を下げる
私は陽だまりを見る

あんな昔の約束をあなたが覚えていたなんて
驚きました 私はとうに今の暮らしに変わっています
あなたと同じ目元がうるんだように安らぐ
ガラスの中に私は見てる遠い陽だまりの日々
正しくても間違いでもかまわなかった
あなたといることだけしか思わなかった
蒼い時代のことなんか幻でした
約束は信じてなんかいませんでした
これで良かったのよね
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