潮騒

あなたがずっと好きだった
Ash Green の深い海
こうして一人 振り返るのも
今日でおしまい
最後のさよなら

出会った頃の
寂しそうで もの言いたげな目が
『不器用な愛に気づいて』
いつもそう言ってたのに
見落としたまま過ごした
ひとりぼっちの Birthday

恋しくて見えなくて
戸惑いながらぶつかりながら
擦り切れるほどの Kiss で確かめた
打ち寄せては引き返す
波のように
弾ける泡のように
風と戯れた夏
足早に過ぎたプロローグ

小さなTVとしゃれたラックぐらいの
何もない部屋 うめる喜び
お揃いの歯ブラシ
色違いの Mug
何度隠されても
懲りずに並べた

合鍵ひとつ渡されただけで何もかも
ゆだねてくれてると思ってた
心の扉開ける Master Key
ちらつかせながら
触れさせてはくれなかったね

追いかけても 抱きしめても
つかみきれない幻のようで
あなたの温度だけでも感じたくて
追い詰めては傷つけて
跳ね返る感情の強さで
愛を計った夏
潮騒ばかり聞いていた

燃える夕陽 包む夕闇
愛の脆さを知ったわけじゃなく
本当の望みを知ってしまっただけ

時が過ぎても忘れられなくて
この海にすべて閉じ込めて行くわ
夏の思い出のように
潮騒を風に返して
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