誰も居ない家

重たい足取り 暗い帰り道
立ち並ぶ灯りと 夕食のにおい
首から重たくぶら下がった心の鍵
子供は世界を平坦に憶えた

誰も居ない家は子供を手招くが
夕日が沈んでも帰りたくは無かった
笑顔の仮面で 子供は寂しさを騙して
ドアの鍵を開け 孤独という化ケ物に喰われた

真っ暗な部屋 虚しさとさぁ遊びましょう
いつか慣れるさ やがて 麻痺して
涙も乾く

ほんの少しだけ ほんの少しでいい
必要とされた記憶を下さい
一瞬でもいい ほんの僅かだけ
愛されたと言う事実が欲しい

重たい布団 うずくまり さぁ眠りましょう
誰だって目を閉じたなら 独りになるんだ
唯一 ぬくもりを感じられた子猫を抱いて
夢の中で どこへ行こうか?
みんな一緒に
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