オルゴォル

小さな箱から 音色が聞こえてくる
平面的な僕は その音に耳を傾けた

マワルマワル

キリキリと音を立てながら
不協的な音色を奏ではじめる声は
僕にとっては懐かしい音色だったはずなのに
大好きだったこの声は僕の耳にはもう届かなくなって
聞こえてくるのは嫌な音ばかり

誰かこの声を消してよ

機械仕掛けの世界では 僕の妄想をかなえてくれる
歪み濁った世界では 僕の妄想はかなわない

あの日あの子に渡した 小さくキレイなオルゴォル
その曲 思い出し 唄を口ずさむ

小さな箱から音色が聞こえてくる
平面的な僕はその音が耳に届かない

箱の中の哀しい唄 今もずっと覚えてます
過去の悲しい物語 身体でずっと…
×