ハルジョオン・ヒメジョオン

川向こうの町から 宵闇が来る
煙突も家並みも 切り絵になって
哀しいほど紅く夕陽は熟れてゆくの
私だけが変わり みんなそのまま
ヒメジョオンに埋もれてくちづけをした
土手と空のあいだを風が渡った
哀しいほど紅く川面はゆれていたの
越していった日から顔も忘れた

哀しいほど紅く 心は燃えているの
思い出すそばから 葬るくせに
哀しいほど紅く夕陽は熟れてゆくの
私だけが変わり みんなそのまま
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