港町愛歌

函館は 出船 入船わかれ町
りらという娘が 泣いている
船の汽笛を 聞かない素ぶり
すてられて酔いどれて うなだれて
なみだ酒

横浜は 霧が似合いのみれん町
ぬれてネオンの 灯も赤い
吐息ふきかけ おまえの胸は
かもめだと言いながら 抱いたひと
どこにいる

長崎は 石のたゝみとおんな町
きょうも下ります この坂を
船を待ってる つらさでしょうか
赤い傘ひとつさえ 手に重い
恋しぐれ
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