その瞳のかげり

そんな無理やりな 下手くそな笑顔じゃ とても隠しきれやしない
「ほっといて」だなんて 強がった後で すがる様に泣きじゃくる君

僕の胸まで引き裂かれる思いだ 哀れみや同情とも違う
確かな想いに気付いた ここまで引きずってきた 胸の傷は消せなくても…

せめてその瞳のかげりを消し去ることこそが僕の人生なんだと
「大袈裟だよ」と笑った君 真実の笑顔を 絶やさないでいて

露わにできない 悩みや迷いを 抱えながら誰もが暮らしている

時々疼き出すんだよ 質の悪い鈍い痛み そんな時何も聞かずに
そっと抱き寄せてくれる君と どんな辛い困難も越えて行ける気がする

いつか全ては輝く 辛い日々もきっと笑い話になる
君を守ってきたつもりが 救われてたのは僕の方かもしれない

何気なく続く日々が どんなものより大切に思えるんだよ
こんな僕が君にあげれるものといえば 深い深い笑いじわぐらいだけど

せめてその瞳のかげりを消し去ることこそが 僕の人生なんだよ
そして屈託のない君の笑顔老眼鏡越しに見つめていたい
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