遅い夏

細い道がつづく ぼやけて空にとけて
さかい目もみえないくらい
石ころもきれいな形

ほほえみのかわりに 朝つゆに光った
君の白いスカートが
丘をこえて走れば ああ

いつのまにかこんなに恋をして
淋しがりやの君だから何もかもつらい

僕がいなくても 君は笑ってね
抱きしめているのさ
なぜ かなしいの

森の奥へつづく 目印を残さず
そっと枝をくぐり抜ける
静かに君の手をとって

不思議な色の花と 不思議な音の風を
おどろいてみつめたよ
こわくて逃げたりしたよ

きよらかな沼のほとりにでて
このまま時が止まれば 永遠に一緒だ

僕が沈んでも 君は笑ってよ
抱きしめてくれても
もう おそいね

僕が沈んでも 君は笑ってよ
抱きしめてくれても
もう おそいね
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