あなたにお金

あなたにお金、 金をあげたら 帰ろう
メロンを抱いて 星を見ながら帰ろう
まだまだバスは はるか遠くで 揺れて
まつ毛の先を 濡らし始めたばかり

目の中に 星屑を 散りばめ
星空に 夏の空 重ねて

空には汽車が 煙たなびき 走り
汽笛の声に 振り返りながら 帰ろう
時計の針は 待ちくたびれて はずれ
静かに闇を 指し間違えて 消えた

果てしなく 想い出を 浮かべて
訳もなく なつかしく 見とれて

よろしく伝えて その言葉 ひとつひとつを
星達の 様々な 入れ替わり 生まれ変わりを

あなたにお金、金をあげたら 帰ろう
望みを抱いて 数限りなく 帰ろう
いつしか夜は 胸の扉を開けて
密かな夜に 歌 歌いながら 帰ろう

いつまでも 夏の空 夢見て
最後まで 惜しみなく与えて
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