記憶抱きしめて

金木犀の淡い香り
胸を切なく揺らす季節に
読みかけの本を 軽く閉じるように
恋は終わるの だけど…

あなたの胸で愛されてた
甘く烈しい日々は
いつしか…
一人の時間を不安にさせたの
愛は皮肉だわ

翼やすめる鳥は いつしか
空に舞い戻るわ
今は心 壊れないよう
ひそやかに 微笑むの

哀しい夢で 目覚めたなら
まだ夢見てるようなふりして
心に沈めた記憶抱きしめて
涙流すわ 少し…

あなたの声が 耳に残る
細い指先 タバコ 持つ癖
想い出の箱に 鍵をかけるように
瞳を閉じるの

激しい嵐の夜は いつでも青い朝を呼ぶの
笑顔 もういちど 輝くよう
時間の中に漂う

翼やすめる鳥は いつしか
空に舞い戻るわ
今は心 壊れないよう
ひそやかに 微笑むの
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