妻恋酒

ひと足遅れの ちいさな春に
今夜はしみじみ 飲もうじゃないか
命ふたつの 浮草ぐらし
苦労かけたと 抱きよせりゃ
晴れた夜空に 夫婦星

しがない俺らを 世に出すためにゃ
この身を捨てると すがってくれた
夢がささえの 浮草ぐらし
細い寝息を 聞きながら
なんど詫びたろ 心では

噂にゃ負けずに 添いとげたいと
ホロリ泣かせて 二度惚れさせる
明日もふたりの 浮草ぐらし
何処へ流れて ゆこうとも
賭けて悔いない この命
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