白壁の町

流れる 流れる
青い水面に 白壁の
影を残して 流れる月日
ああ幼い日 クレヨンで
ラク書された 二人の恋の
想い出 いとし 白壁の町

涙よ 涙よ
すすぐ絣に 初恋の
君が落とした 涙の雫
ああいつの日か その人が
遠くの町へ お嫁に行くと
泣き泣き 告げた 柳の木蔭

あの日よ あの日よ
話しかけても さすっても
何も言わない 冷たい壁よ
ああ帰りこ 夢ならば
祭の笛の お道化た節も
涙を さそう 白壁の町
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