ネコの目

噂をきいた
あなた 彼女とうまくいかなくてしょげてると
いたわるような 瞳の奥で
誰かが“チャンス…”とささやいた
自由と微笑うには 何かが足りなくて
一人じゃいられない あなたがそこにいるわ
“久しぶり”と声かけた 三日月の街
偶然じゃないの
甘く そして懐かしく 名前を呼ぶわ
ネコの目をして

恋を重ねて
髪を伸ばして あなたに会う時(ひ)を待っていた
蜂蜜色の瞳がほら
ビロードの夜を照らしてる
うつむいたあなたの 心のすき間へと
ルージュをひいてゆく 私がここにいるわ
からめた手をすり抜けた 三日月の影
戸惑せたいの
あやすように 逃げながら 近づきたいの
ネコの目をして

甘く そして懐かしく 近づきたいの
ネコの目をして
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