9月のストレンジャー

夕暮れの改札口で
君を見かけたのは 九月の終わり
抱えた英語のマガジン
長い髪 イヤリング 似合っているよ

ずっと一緒にいてと 微笑んだ君を
抱き止める勇気さえ 僕にはもうなかったのさ

きれいになったね 悲しくなるくらい
夏が残した影 ストレンジャー 君は

卒業してからすぐの
雨の日曜日に 二人別れた
涙をかくしもせずに
君はこの駅から 走っていった

新しい毎日に まぎれたさよなら
心の奥に傷を蒼く残したままだよ

きれいになったね 知らない誰かを
愛し始めたのかい ストレンジャー 君は

きれいになったね 悲しくなるくらい
夏が残した影 ストレンジャー 君は
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