月見草

“機嫌なんか 悪くない”と無口なキミに
“旅行なんて 久し振りだね”なんてボクは
気を遣って お茶など勧めてみたりして
新しい服も 鞄も靴も
髪を切ったのも 気がつかなくて ごめんなさい

ほんとうに そう ほんとうに 大切な 存在さ
いつだって そう いつだって 何より 誰より いちばん

それじゃちょっと 夕食の前に散歩でも
とてもちっちゃな 町だからすぐにひとまわり
手をつないで 懐かしい歌 唱いながら
月見草の花 なんて淡いんだろう
ふたりの行方を見つめている 風に揺れて

平穏な そう 平穏な よくある 風景画
永遠に そう 永遠に この胸 とどめて

ほんとうに そう ほんとうに 掛け替えない 存在さ
いつだって そう いつだって 何より 誰より いちばん
ほんとうさ
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